ゲームセンターCX THE MOVIE 1986マイティボンジャック

2月末に公開されて、いつか見に行こうと思っていたものの暇がなく、やっとタイミングが合ったのがこの公開終了ギリギリのタイミング。ようやく見ることができました。
ゲームセンターCXの映像にあわせて1986年を舞台に繰り広げられるドラマパートがリンクするように展開されていきます。このドラマパートは「RAILWAYS」の監督蔵方政俊が担当。監督2作目だそうです。
今回の挑戦ソフトは「マイティボンジャック」。…というよりも、実は有野課長の挑戦パートは過去の挑戦で賄われています。使いまわしといえばちょっと言い方が悪いのですが、数ある挑戦の中でもあまりにもドラマティックかつ最も長かったタイトルの挑戦を元ネタにドラマを作るというスタイルを取っている、そういう映画だったのです。
ドラマパートは1986年、マイティボンジャックがどうしてもクリアできない平凡な中学生・ダイスケが主人公。彼の目の前にどうやらファミコンに興味がありそうな同級生の女の子が。そんな二人のやりとりから、マイティボンジャックを巡るちょっと壮大な?ドラマが展開されていきます。80年代的なイメージ映像の作りこみは充分すぎるほどで見るからに…な登場人物達は見た目的にも面白かったのですが、あの頃(なんとファミコン通信創刊直後!)にファミ通ニュータイプを読んでいる中学生なんていたのか?とか細かいところがきになってしまいました。しょうがないんですけどね…。もちろんファミマガだって出てきます。
ゲーム的な小道具だって色々出てきます。例えばツインファミコンに、ファミリーベーシック、ロボットに…なんとディスクライターまで!ディスクライターは現存する筺体が任天堂にしか残っていないという逸話のある逸品。そのディスクライターをどうやったら撮影に使うことができたのか、こればかりは本当に驚嘆の一言でした。その他ゲームクリエイターも友情出演。クレジットには遠藤雅伸さん、インディーズゼロ・鈴井さんも出てきていたようなのですが、どこかは分からず。もう一人、セガ・名越さんだけは物凄い分かりやすいところに出てきていました。いかにもなところに名越さんっぽい人がいて、似てるなぁと思ったら本人だったという斜め上。


二つのパートがリンクする場面がここぞ!というところで出てくるのですが、そこがマイティボンジャックの挑戦の中でも印象的なシーン。挑戦の映像をいじる方法・ドラマに紛れ込ませる手法はなかなか上手い。よくこんなアイデアを思いつくものです。とはいえそこを差っぴくとドラマパートは実にベタベタ。20分程度でそれぞれドラマ・パートが切り替わるのですが、微妙に間延びしている感じがしました。終盤は主人公の焦りが分かるので、否が応でも続きが見たくなる感じになっているのですが他が…ね。
あとオチは誰もが初見で予想する通りでした。そりゃそうよ。


最終的にこの映画を一言で表すとすれば「マイティボンジャックのVCが買いたくなる映画」でしょう。実際3DSVC買いました。むずい!