それは果たしてカルトムービーなのか

スーパーマリオ 魔界帝国の女神 [DVD]

スーパーマリオ 魔界帝国の女神 [DVD]

まさに奇跡のDVD化でございます。
かつてスーパーマリオがハリウッドで映画化され、おそらくファミコン世代の子供はワクワクしながら見に行ったことでしょう。しかし内容は私たちが知っているマリオではなく、騒然としたものでございます。時が流れてメディアの世代も変わる頃、LDまでしかソフト化されなかったこの作品は片隅に追いやられひっそりと忘れ去られるだけ、だったのかもしれません。
とはいえ、原作が完全に再現できるはずがないことを分かった上で90年代のハリウッドらしい世界感にマリオをうまく放り込んで融合した結果がこれ。ある意味配管工にピッタリな鉄分たっぷりのSF映画となりました。でも、やっぱりマリオじゃないんだよなあ。結局失敗した理由はそこにあって、誰もがあのスーパーマリオを求めていたことにあるんでしょう。

同封のライナーノーツには当時の混乱と今の再評価からDVD化に至るまでを解説しています。「魔界帝国の女神」の評価に対する部分はその通りだと思うなか、「カルト・ムービー」と評するのはどうなのかなぁと思いました。カルトなのかなぁ…。

収録音声はVHS版当時の吹替え。字幕は新規制作のもの。あ、そうそう。このDVDはスタッフロールの最後までしっかりと見てください。最後に出てくる映像は、多分日本で公開されていないのでは…?