平成ライダーvs昭和ライダーfeat.スーパー戦隊 仮面ライダー大戦

毎年この時期の映画は色々言われることが多いのですが、それでも個人的にはまぁまぁ期待をしながら見に行っています。今回は戦隊vsライダーではなく昭和vs平成。幾度となく煽られ、対立させられ、その都度なぁなぁの結託をしていた平成ライダーvs昭和ライダーの戦い、今回こそ決着がつくのか…みたいなお話です。
実際のところ、ヒーローが対立する作品というのは大体最終的に結託してデカイボスをはり倒して大団円と決まっているわけで、今回もZXが対立していた敵組織・バダンが出てくる成り行き上、この流れが壊れることはありません。つまり敵組織の取り合いをしつつ「お前らの甘さのせいだ!」「こっちだって思うところはあるんだよ!」という煽りあいが決定的な溝を作っているという。あとの若干メタめいたネタバラシをされれば昭和勢の思うところは分からないでもないのですが、ここまで殴り合うこともないだろうに・・・と思うぐらいの対立構造の薄さはありました。
とはいえ、そこの構図を抜くとそれぞれのライダーに対する愛は確かに感じる。特に今作ではオリジナルキャストのライダーには大々的にフィーチャーをしています。ディケイド=門矢士はもとより、今回ついに帰ってきたファイズ=乾巧、こと半田健人ファイズのその後として納得いくような(ただし草加の散華シーンは改変されていますが)作りになっていまして、そこにXライダー=神敬介=速水亮。この二人の背景を踏まえた上での掛け合いは見事でした。そこに割り込んでくる草加。本当にあの人はブレない。ある意味でライダー同士のクロスオーバーものはこういったシーンが見て見たかったのかもなぁ、なんて思いました。
あとは昭和感がやや薄めに感じる辺りは不満点に入るでしょうか。ここは現在放送中の鎧武をまずフィーチャーしないといけないところもあるのでしょうから仕方がない部分もあるのかも知れませんが。それでも藤岡弘、さんの顔をもうちょっと見ておきたかった。

最後に…投票で決まるエンディングは蛇足。結局出来たシーンも「ん?」という感じでしたし、昭和・平成どちらが勝ってもあまり変わらなかったのでは?