GODZZILA

映画の日なので見てきました。
本当に大丈夫か?今度こそ本物なのか?と方々から言われてきた新たなゴジラ。いざ蓋を開けてみれば紛れもない本物。制作者のゴジラ愛をしっかりと感じる作りでした。公開まで大体の情報を(新しいゴジラの見た目含めて)公開せず、予告編でおおよその流れを説明…してるかと思ったら実はこれもトラップ。初代ゴジラを思わせるような恐怖の象徴としてのゴジラを大きくクローズアップするのかと思っていたので見事に騙されてしまいました。実際はさらにその上、恐怖感をあおりながら新たな怪獣であるムートー(M.U.T.O)と激戦を繰り広げていきます。ムートーを何とかしたい、ゴジラもなんとかしたいという米軍は核兵器を使った作戦を考案するものの、板挟みな中で翻弄されていくという流れの中で、主人公・フォードの家族を取り巻く絆や福島の事故から着想したであろう原発を襲う怪獣というアイデアの良さ、そしてガンガン街を壊していく恐怖と爽快感がこれでもかというほど盛り込まれているのです。だのにそれだけ盛っても全くバランスが崩れる様子すらない!
恐怖の象徴としてのゴジラ、ヒーローとしてのゴジラ、行きすぎた力への警鐘を怒という形で表現する痛烈なメッセージとしてのゴジラ。それらを全て合わせた上で2時間に納めてくる上手さ。エメリッヒのゴジラを越えればいいだろうとは思っていましたが、まさかここまでとは。ある意味で言えば「ゴジラとはこうあるべきなのではないか」というものを真正面からぶつかって見事なまでに綺麗な形にしたのでは、なんて思いました。