仮面ライダーゴースト×ドライブ MOVIE大戦ジェネシス

どこら辺が「ジェネシス」なのかは置いといて、今回のMOVIE大戦は章立てになっておらず、100分まるごとドライブとゴーストが共演するスタイルになっています。それぞれのストーリーから陸続きでちょっとした事件から知り合った両者が測らずとも共通の敵になった眼魔と戦うため、まさかのタイムスリップで10年前へ…という流れ。
平成ライダー初の脚本家の方だそうで、それぞれ色々と本編の設定を少しぼやかしているところはあるものの、全体的にコメディタッチの流れ。細かいところはほっといてとりあえず笑って戦って共闘すればいいんじゃないという感覚は7年ほど前の「クライマックス刑事」に近い感じでしょうか。
特筆すべきはそれぞれのおやっさんキャラである片岡鶴太郎竹中直人がとうとう共演してしまうところ。なんでそんなに長尺を取るの!?というぐらいこれでもかというぐらい二人芝居を続けてくれます。本当に脚本があるのかすらも解らなくなるぐらいの自前ネタのオンパレード。時間的にお子様と大きなお友達の入り混じる時間でドッカンドッカン爆笑を誘っていきました。そんなコントが必要かと思うかも知れませんが、こんな何でも出来る二人のベテランをキャスティングしたらやるしかないじゃないですか。ライダーでこんなキレッキレで濃すぎるネタを見ることができるなんて。これだけで1400円の価値があるぐらいです。
ドラマ面では往年のヒーロー俳優・西村和彦の存在感が圧倒的、かつチェイスと剛、マコトの共闘という美味しいシーンが印象的です。


6、7年も続けてくるとどこかでマンネリになったり、「はいはいCG戦CG戦」というお約束の流れに飽きてきたりもするわけで、そこを断ち切る試行錯誤の上で作られたのがこんなコメディ風ライダー。
もちろん、章立てて、ドラマティックな流れを作って共闘を見せていった方が当然アツさは違いますし、そこら辺が大戦の見せ場であるのも解りますが、たまにはこういう手法のシリーズがあっても良いんじゃないかな、とは思っております。