ひるね姫

色々と余るものがあったので見てきました。あまりアニメ長編映画というものは見ないのですが、なんとなく足が向いた感じです。
ストーリーは「いつも寝てばかりの女の子が不思議な夢を見るようになって、父親の意味不明な逮捕劇に自分が巻き込まれ、夏のひと騒ぎ」みたいなもの。
私自身は好きな部類ではありますけど、こう一般受けは難しいんじゃないかなぁ…という部類の映画。判りにくいというより面白さの根幹になってる「夢」の部分が唐突すぎるというのもあるのではないでしょうか。
話としては凄く興味をそそる作りになっていて、「夢と現実」「父と娘」「ファンタジーと現代劇」「新しいものと旧いもの」「都会と地方」というある意味で対極にありそうな二つの存在を複数用意してじっくりと近づけていくというもの。これに対する舞台装置が主人公・ココネの「夢」であって、その仕掛けがわかる終盤にはストーリーが一気に加速していくわけです。夢を中心にして色々な対極が複雑に絡み合って、一つをほどいてまた一つがほどけていく、その結果で登場人物同士が分かり合えていく、と。
とはいうものの、あの夢の世界の設定は突飛すぎて、しかも最初のシーンから飛ばしていくのはさすがにビックリしました。あと、江口洋介が物凄く江口洋介だったなあ…