ガールズアンドパンツァー劇場版

この3ヵ月でアニメ映画を3つも見ることになろうとは。時期が時期だったらラブライブも見に行ってたんだろうな。ガルパンは公開4週目で、年明けの特典で生コマフィルムが貰えるということだったので、ちょうどいいタイミングかなと見てきました。ついでに日曜の夜にやっていた1時間特番も実に良かったので。
基本的にガルパンのストーリーというのはTVアニメ最終話で終わっています。少なくともラブライブアルペジオも大体そこで「終わっている」わけで、映画を作るとなると新しい展開が必要になってきます。キレイに着地点を見つけなければならないTVとそこから始めなければならない映画、ガルパンの場合は割と強引な方法で「じゃ、もう一回行こうか」となります。あまりにも強引すぎる導入部ですが、無粋なツッコミはナシにしたいところ。とはいえ大洗最大のピンチが訪れるわけで、そこを軸にしてストーリーが動き始めるわけです。
大ピンチから一転、あの大洗の危機とあらば!と全国からかつての対戦相手が集結「大洗女子学園」の名を借りた全国高校選抜チームが結成!まさにこの映画の肝です。
しかし大洗・聖グロリアーナ・サンダース・アンツィオプラウダ・黒森峰と揃えばキャラは総勢50人以上。それぞれのキャラ・戦車を動かすだけでもとんでもない労力がある。それなのに、この映画はその全員、敵チームに至るまで全てにスポットライトを当てきって見せ場を作ってしっかり見たかったものを見せた上で終わらせる!こういったスポ根ものにおいては敵味方それぞれが活躍できるシーソーゲームという流れは当然なもの。最終的な着地点も当然決まっているわけですが、そこに至るまでの道筋が完璧すぎるほど。全キャラがそれぞれの仕事をやりきった上で最終決戦に繋げていくのです。これはもはや神業としか言いようがない。
息を巻くのはその最終決戦のシーン。ある意味でガルパンの総決算になるわけですが、セリフがない。喋っていても戦車の駆動音でかき消されている。そのシーンに限って言葉なんていらない!!という演出なのでしょう、最後の決定的な決め方を隠す意味もあるわけですが、TVにもあった緊張感が2倍、3倍に跳ね上がってくれます。


いや、ガルパンの映画は凄いと言われて半信半疑で見てきたものですが、予想できないぐらいに本気な映画を見せてくれました。確かにこれなら立川のあの映画館に行きたくなる。